うつからの回復.うつの頃に読んだ本「私はできる」
うつになるということは風邪をひくのとはわけが違います。風邪はどんな状況にあってもウィルスが体に入ってしまえば感染してしまいます。
しかし、うつはただ外的な要因によってのみ発症するわけではありません。
直接の原因は現在の職場環境や家庭環境だったりしますが、その本当の原因を突き詰めて考えていくと自分の幼少期や思春期にあるということもあります。
とても分かりやすく言えば、過去のトラウマが時限爆弾として頭の中に埋め込まれていて、現在の環境によってタイマーが作動し爆発するというイメージです。
そのトラウマを根源からとり退かない限り爆弾は何度も炸裂するかもしれません。うつから回復するためには根っこから治療していかなくてはならないのです。
では、そのトラウマはどうやって取り除くか?
その強力なヒントがこの本に隠されています。
今日紹介するのはB・スイートランド著「私はできる」です。
最初に手にしたときの戸惑い
この本を読むことをおすすめしておきながらこんなことを言うのは難ですが、最初この本を手に取った時にはあまり信用できませんでした。
なぜなら、この本の冒頭はいわゆる「自己啓発書」といった雰囲気が多分に漂っていたからです。
ぼくは少なからず自己啓発書には疑いの気持ちを持っていました。ビジネスマンたちの不安をあおってお金を稼ぐための本だという潜入感がぬぐい切れなかったからです。
しかし、この本を読むように勧めてくれたのはぼくが通っていたメンタルクリニックの先生でした。
当然お医者さんですから医師免許を持ったプロなわけで、その先生がおすすめしてくれる本なのですから全く無価値ということは考えられませんでした。
なので、ちょっと疑いの気持ちを覚えながらもこの本を読み始めました。
しかし、やはりぼくの肌には合いませんでした。
「私はできる」
この五つの文字が、落胆し、すっかり意気消沈した男を、変わった方法で、絶望の深淵から成功と幸福の頂上へ引き上げたのある。
これは最初のページに書いてあることの引用です。
なんだか宗教チックで怖いな……
そう思いながらも読み進めました。
しかしそのうち、少し面白い記述に突き当たります。
徹底的に「自分で考えよ!」
第一章の冒頭に進むと、そこではしつこいほど、自分で考えることを強調されていました。
今のところ私は、これから言おうとすることについて、私と意見を同じくすることも、私に反対することもあなたには求めるつもりはない。
また次の段落ではこんな記述もあります。
この原則をあなたが受け入れたのは、あなたなりの理由があってのことであって、決して誰かに強制されたものではないからである。
つまり、納得できないことに対しては徹底して自分で考え、読者がどのようなスタンスをとることも自由だと筆者は表明しているのです。
これは、盲目的に信じよという宗教的なものとは根本的にことなる。
そう感じたぼくは少しずつ、疑いの目を持ったまま読み進めました。
そして、少しずつ「私はできる」の言葉の意味を理解していきました。
会心の章に出会う
ぼくがとくに目を明かされたのは画像に示した2章です。
そこではこころの捉え方、「人間の心には客観的な心と主観的な心がある」というアイデアを紹介されています。
また、「悩みをなくす方法」はほかの本では紹介されているのを見たことがない極めて画期的なアイデアでした。
このそれぞれの章の重要性は突出しているので、ここで簡単に紹介したくはありません。
また記事を改めて詳しく書きたいと思います。
それでは、次回はこの章たちの内容を紹介していきます。
うつ病で高校を留年した現在25歳くらいの男.うつになっても立派に生きていけるし, 幸せにもなれるということを発信していきたい.様々な赤裸々話を抉り出していきたいので顔は隠しています.うつ病になってはじめて気づいた,人々を苦しめる仕組みや社会のおかしな部分を少しでも良くするために「こんなことって実は問題なんじゃないか?」ということを書いていきます.
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